カテゴリー「ローカルスポット」の13件の記事

2015年12月31日 (木)

このひと

リラクゼーションで気持ち良さそうに目を細めている「このひと」を探している。
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拡大しよう、このひとである。
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このひとは大久保のひとだ。


このひとは中野にもいる。
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後ろで背中を押すおねいさんはフカヒレだけ取られて捨てられるサメのように、
たいがいはトリミングで消し去られる。


みんなこのひとの、この無防備なまでにリラックスした表情とヘルシーな光沢を放つ上腕二頭筋がほしいのだ。

板橋ではほのかなバラの芳香とともに。
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遠出したところにもこのひとはいて、いい意味で旅情を吹き消してくれる。
宇都宮のこのひと。
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渋谷の喧噪の中でもこのひとのスタンスは変わらない。ただ夢心地である。
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各地で至福のまどろみを見せて疲労困憊の日本人に癒しを与えるこのひとを
もっと顕在化させていきたい。もっと積極的にさせていきたい。

もし見つけたら教えていただけると幸いです

ツイッター
@Asimov0803まで。

ほかにもこんな暗殺感のあるのや
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なんかゾウだったり
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いろいろ観察しがいがあります。リラクゼーションクリエイティブ。

2011年12月24日 (土)

ホームはミュージアムだ

商談、会議、デスクワーク、取引先との会合会食。

来る日も来る日も仕事に追われる現代のビジネスマン。

身体の疲労と共に精神的なストレスも蓄積の一途、たまにはガス抜きでもせねばと
会社帰りに赤提灯の安居酒屋で酒肴をたしなむも、口をついて
出るのは上司への愚痴やら一足先に昇進していった同僚へのやっかみ、
給料に反して上昇が止まらないγGTP等、陰鬱極まりない話ばかり。
かえってストレスの再生産、悪循環となり、このまま末期症状を迎えれば
世をはかなんで自ら命を断つという悲劇的な結末は到底、免れない。

そんなの嫌だ。死にたくない。ふざけるな、何なんだ。
じゃあどうすればいいのか。この現実へ圧倒的な絶望感を癒すには
方法はもはやひとつしかないと言っても過言ではないだろう。

美しいもの、豊穣な感性に触れる事、すなはち美術鑑賞である。

しかし、慌てて上野の西洋美術館に出向いてみようものなら、そこは芸術を浴びにくるライバル達で溢れ返っている。

壁面に並べられた絵画達の前の通路をベルトコンベアーの上の工業製品のごとくぎゅうぎゅう詰めに列をなして微速前進。
気に入った、もしくは美術史上名高い作品の前で細かい文字の解説パネルを熟読して肉体疲労に眼精疲労を併発。

そこには本来の目的たる精神の充足は微塵もない。


だめじゃん、もう死ぬしかないじゃん。

いやいや世をはかなむのはまだ早い。
美術鑑賞を心おきなく、誰にもじゃまされすに堪能できるスポットが大都会にあったのだ。

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夜の京王井の頭線渋谷駅、降車ホーム。

平日の22:00過ぎ、この時間になるとすっかり人もまばら。暗く、寂寂とした通路の中でスポットライトにほのかに照らされて都内近郊の美術館や博物館で開催される企画展の告知用駅貼りポスターが掲示されている。

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この荘厳さ。

当然、ポスター達はこれを見て皆に「うお、クール!美術館行こうぜ!」みたいな気に
させるのを目的としてるわけなんでビジュアルには展示の中でも目玉となるコンテンツを選りすぐって掲載している。

つまりその時期に名だたる美術館でお目見えする、ジャンルの枠組みを越えた名作、傑作達が一同にこのストリートに会しているわけなのである。

これはもう立派にミュージアムではないか。時折電車が到着し、人がちょこすか降りて足早に通過してゆく以外は貸し切り状態。じっくりと古今東西アートの粋を鑑賞し、明日へのエナジーとするのだ、しかも無料で。


そんなわけで鑑賞スタート



野田裕示「絵画のかたち/絵画の姿」
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80年代初頭より立体や平面の枠を越えて活躍し、日本の
アートシーンに大きな成果を刻む作家、野田裕示による大胆な画面構成とダイナミックで躍動感溢れる作品「部分」がポスター2枚使いの大画面で楽しめる。


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かっこいい

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「モダン・アート、アメリカン」
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エドワード・ホッパー「日曜日」

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ジョージア・オキーフ「葉のかたち」



そして下を見やると

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モダンアートと国宝の豪華コラボレーション!




「法然と親鸞 ゆかりの名宝」

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(手前)阿弥陀如来立像
(背景)歎異抄
法然の弟子、源智が法然の死を悼んで作らせた仏像。仏師は不明
だがその彫法の特徴から快慶の直弟子の行快作と想定されているらしい。

なんせ印刷物なので立体で鑑賞できないのが惜しいところだが
この貸し切りミュージアムであれば、大胆にトリミングされた上半身の
柔和な中にも凛とした荘厳さをひめたその仏顔を心ゆくまで鑑賞し、
800年の年月に思いを馳せる事が可能なんである。


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隣には国宝「早来迎」も。写真の撮り方(私の)雑だなしかし。



ドニVSドーム兄弟「世紀末、美のかたち」
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ドーム兄弟のガラス工芸がやたらでかい。これはこれで味わい深いではないですか。



こんな流れで鑑賞していると時折現れるこんなポスターもどことなくアートな
趣を醸し出して見えるから不思議だ。



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「青いマフラーの少女」
若々しく、希望に満ちあふれた美しい瞳を見開き、拳を握りしめる少女。
熾烈な受験戦争を突破し、難関大学に入学するという事は夢への
第一歩であると同時に大企業や官僚機構等、制度化され画一化された
社会に取り込まれるかもしれない可能性も孕んでいる。彼女をサポートするかのように
首に巻き付けられたマフラーはそうした管理社会に束縛するための鎖のようにも
見える。

みたいにブリューゲルの寓話画の解説的な妄想を抱くのもオツなものだ。



フェルメールの傑作3作品も世界から集結!

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渋谷のホームに。

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そして、今、見逃してならないのはやはりこれ






ゴヤ!

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着衣のマハ

渋谷のみならず都内のあらゆる駅のホームで巨大ポスターにて露出されており
なんかもう鑑賞した気になっている御仁も多いんではないだろうか。

もちろん美術館に厳粛に展示してある本物には及ぶべくもないだろうが
印刷物にしかできない表現だって存在するのだ。






ゴヤゴヤ
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ウォーホル!(言いすぎ)

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こうなるともう「着衣のマハ」よりもやたらでかい字で繰り返される「ゴヤ」の
うるささを味わうべき。素晴らしいですね、美しく、うるさいです。


まあ、そんなわけで普段、出勤の狭間に映し出される陰鬱な情景に過ぎなかった
駅の降車ホームにこれだけの鑑賞価値が隠されている事がおわかりいただけただろうか。
さあ、目をこらそう、ドアが開いたら、それが合図だ。


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まあ、画像をべたべた貼ってやたら冗長なエントリをして
なんですが、やっぱり本物を見に行った方がいいと思います。











2011年9月26日 (月)

アニマル球団 その2

念のため、その1です

まあしごくかんたんに漫画「アストロ球団」というのはどんな漫画か説明すると

第2次世界大戦で無念の戦死を遂げた大投手、沢村栄治の魂は海を越え
故郷、日本の各地へと飛散。その魂を身体に刻み生を受けた九人の超人達が激しい戦いを経ながら集結し、打倒読売巨人軍、打倒アメリカ大リーグを掲げた超人野球チーム「アストロ球団」を結成するという、野球版「南総里美八犬伝」ともいうべき物語。

スポーツ漫画でありながら魔球や必殺技のオンパレード、死人廃人は当たり前の
スーパーデスマッチ野球が展開される、野球漫画史上に燦然と輝く大怪作である。

どん、どん、どんどんどんとウォームアップを続ける動物達の檻の前のベンチに腰掛け
(見学疲れ) 目をつむり昨夜読んだアストロをプレイバック。

開眼、一言

「沢村栄治の魂、この地に宿れり」

レイテに散った沢村の魂はなにも人間のみに宿るとは限らない。
野球場に隣接したここ円山動物園に集結せし数奇な運命の動物達にもそれはしかと刻み込まれていて、隣で巨人とかNTT東日本がヒットエンドランとかを決めている間にも彼らは虎視眈々と自主練習に励み、野球超人、人といってよいのかわからないが獣っていうのもなんなんで、としての才能に磨きをかけていたに違いない。

そして今、我の手によって見いだされ、打倒巨人軍、打倒アメリカ大リーグの旗印の元に「アニマル球団」が結成されるのだ。そういう運命なんだ、出張してよかった。実にサラリーマン冥利ではないか。

そうと決まれば早速オーダー編成はじめ イン 円山ズー オーイエー。

トップバッターをは俊足巧打のシンリンオオカミ

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シベリアンハスキーかと思ったが
寄ってみると眼光の鋭さが違いますねやっぱ。
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2番は器用な打撃で送ってよし、打ってよしのダイアナモンキー
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メスの方が攻撃性が強いらしいのでレギュラーはメスだな。
円山動物園では繁殖にも成功しとるらしいので数で勝負のデスマッチも
オーケーだ。

クリンアップの一角はパワー、スピードを兼ね備えたライヨンさんで鉄板だろう。
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これは打つよね、パッと見で。

西武ライオンズとちょっとかぶるが我らのターゲットは読売巨人軍、
ひいてはアメリカ大リーグであるからして。

外野を固めるのはオオワシ。
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やっぱ飛べるのはでかいよね。ホームランボールとれるし。
ジャコビニ流星打法には要注意だ。

※ジャコビニ流星群にヒントを得て考案された打法。あらかじめバットに
ヒビを入れておき、打った瞬間に砕けたバットの破片とボールが同時に
飛んでゆき、守備はどれがボールかわからないので捕る事ができず、
しかも超危険。ルール違反というか刑法にも違反してるんじゃないかと
いうとても恐ろしいこれがほんとの必殺技


それからキリン。

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フェンス際、ポール間際の大飛球もお手の物。

実は戦うとガチで強いという噂もあるから乱闘要員としてもグッドです。


やっぱ外野は飛べなきゃなあ
というわけで外野もうひと枠は昆虫館に大量に「分布」していた
クロオビアゲハ
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死ぬ程非力そうなのが心配だが昆虫代表として頑張ってほしい。
いざという時は「目つぶしに鱗粉(羽根に付着している粉)使え」
みたいなサインが出せるようにベンチワークもトレーニングが必要だ。



ピッチャーはアニマル界のロジャークレメンスことホッキョクグマ
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スタミナ、パワーに長けてるが、チューバッカなみに毛むくじゃらなので夏に
弱そうなのが気になるところ。

ナベツネにかけあって試合を冬にしてもらう必要がありそうだな。


おお、さすがは沢村の魂を受け継ぐ猛者達、オーダー編成もすこんすこん決まってゆくぞ。
おお、うれし、楽しや。るんら、るん。

と、なったところでこのアニマル球団を率いる札幌のシュウロことわたくしめとしてはそろそろこのオーダーの中核をなす4番バッタアというものを決定しなければならないわけで、
「巨人の4番」が特別なものであるように4番とはすなはちチームの象徴であり、史上最強の打者である必要があるわけなのだとつたない野球の知識が小生の脳裏に語りかけてくる。

がってん承知、このアニマル球団の4番を任せられるのはやつしかいない。やつしか。

反復してのち小生は歩みをはじめた。


「類人猿館」ローランドゴリラの「ゴン」君の厩舎へ向かって。。。。。



そして。。。





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いませんでした。




繁殖目的で京都市動物園へ出張中。代わりに等身大のカットアウトモデル
が檻から飛び出し、その精悍な体躯を体現している。

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ゴン君
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なんかめっちゃダンディ
香り立つ「男」の芳香

獰猛な中にも深い知性を感じさせるどこかもの憂げな表情
顔面に刻み込まれた皺の奥の茶色い瞳は赤道の彼方の故郷を
見つめているのだろうか。

猛々しい程のパワーと幾多の激動を乗り越えて来たものだけが纏う
ダンディオーラ、包容力 やはり、4番はお前しかいない



俺はいつまでも待ってるよ。
この札幌ではなく一旦帰京して。。

もういっちょダンディな感じの動物を発見したので掲載


写真がへたくそだがインドオオコウモリ

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黒いトレンチコートが気品を感じますね、カサブランカって感じで。
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おわり。

2011年9月25日 (日)

アニマル球団

何年か前に北海道に出張にいったときのお話です。

北海道ってざっと地図で見ても測るまでもなくでかいじゃないですか。

174cm程度の長さしかない男なんぞ余裕で包容して、おいしい料理やほっか
ほっかのふとんでやすらぎを与えてくれるかと思いきや、
なんだかでかいイベントに加え、うら若きゴルフプレイヤー石川某がここで
ゴルフやるらしく、スタッフやらマスメディアの人員で札幌市内のホテルは
カプセル形状のものに至るまで全て満室。

結局、札幌が世界に誇る歓楽街すすきので、会社の経費というサラリーマンの特権を
利用してわざわざ漫画喫茶のナイトプランで一夜を過ごすという憂き目を見たんである。

お世辞にも宿泊施設として快適なサービスが提供されているとはいえない漫画喫茶。
そんなら漫画喫茶がホテルや旅館に優れる価値はなんだ特性はなんだ、っていうか
本分はなんなんだ。

言うまでもなく、それは漫画である。
そんなら漫画読んだらあ。

通路を挟んで所せましと立ち並ぶ万巻のコミックスより心に決めた作品を読みふける。


その濃厚濃密な設定、ストーリィはまさに野球漫画界のラーメン二郎、狂気(ここポイント)の傑作野球漫画、「アストロ球団」である。


ジャンプコミックスに換算して20巻という長編ながら劇中においてなんと3試合しか
行われていないというスラムダンクも顔負けのSF・バイオレンススポ根ドラマにただただ
圧倒される。

そして明けた休日、想定外の徹夜で目を真っ赤に腫らしたものの、かねてから
訪問を画策していたアミューズメントパークへ一路したのであった。

 

で、たどりついたのはこちら。
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マルヤマズー、すなはち円山動物園

すぐ隣には円山球場が鎮座ましましており、本日もなにやら社会人野球と
おぼしき試合が予定されておる様子。ほんと隣にあります。
プロ野球なんかも時折開催されてる様で。

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1951年より半世紀以上、北海道の中核的な動物園として君臨しておる由緒正しき大動物園であったが、近年では旭山動物園にすっかり話題、注目、集客で水を開けられていて、なんかこう園内は敗北感とかに満ちあふれているんだろうなあなんか楽しみだなあ。

という小生の不謹慎な期待はたちまちのうちにみじんに砕かれる事となった。

正門をくぐりまず目についたのはオオワシ。

大概の動物園の猛禽類コーナーでもエース級として鎮座ましましているのだがその多くは止まり木や岸壁の上で身じろぎもせずにじっと虚空を見つめたまんま。

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いまいち躍動感に欠けるというか、この円山においてもそんな感じですねそうですねと檻の中のオオワシをぼーと見つめていると。

どん、どん、どんどんどん   どん、どん、どんどんどん


どこからともなく大地を鳴動させるたくましい大太鼓が鳴り響いてくる。
隣接の円山球場にてベイスボールがプレイボールしたのであります。

味方チームの闘争心を鼓舞するドラミングは益々勢いを増し、トランペット
が高らかに「鉄腕アトム」のメロディを奏でる、耳をつんざく。

どん、どん、 どんどんどん    どん、どん、どんどんどん
どん、どん、 どんどんどん    どん、どん、どんどんどん

とその時、
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グァー、グァー、 グァーグァーグァー 

グァー、グァー、 グァーグァーグァー

バサ、バサ、 バサバサバサ  
バサ、バサ、バサバサバサ

勇壮な太鼓の音に共鳴するかのようにオオワシはその体躯に似合わない
ベビーダックみたいな情けない声でわめき、羽をバサバサ活性しだしたのである。

そのテンションに圧倒されながら回遊すると、野球活性化アニマルは彼だけではないもんで

どん、どん、どんどんどん


ウロ ウロ ウロウロウロ(エランド)
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どん、どん どんどんどん

ウキ ウキ ウキウキウキ(なんかテナガザルの一種っぽい装飾された猿)
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どん、どん どんどんどん




ニョロ ニョロ ニョロニョロニョロ(アオダイショウ)
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どん、どん  どんどんどん




パタ、パタ  パタパタパタ(変な蝶)
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まあありとあらゆる動物達が「かっとばせー」とばかりに活発に動く、わめくのである。


シロクマにいたっては
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しっかりとブルペンちっくな檻で肩作ってるし

アニマル達の間に立ちこめる異様な熱気を体感した私はベンチに腰掛け(見学疲れ)
あるひとつの事実を確信し、小さく一言つぶやいた。

「野球、知ってるなこいつら」

昨晩目を腫らして読破した「アストロ球団」を思い出しながら。


アストロ球団程ではないが続きます。

2011年1月23日 (日)

ホップ ステップ グッドトリップ

酒井法子や押尾学がつかまり、各種大学生どもが捕まり、
我が朝の人民に広がる麻薬汚染の危機がマスメディアによって
声高に喧伝されている昨今。
理性の欠如、モラールの低下は誠嘆かわしい限りではあるが

じゃあなんだ、麻薬が悪いのか。それとも麻薬による逃避に頼らざるをえない
閉塞した現代社会にそもそもの病理が存在するのかといった議論をしていても
、堂々巡りで、蜃気楼みたいなもんで、およそ現実的じゃない気がするんですね。

一世風靡セピアじゃないけど、それならばいっそ合法的かつ健康的に
トリップできれば万事解決じゃないですかって、
昔、喜国雅彦が湯船にずっとつかってばっと出る
ときの立ちくらみとかすごいいいトリップだとか提案してたなあ。
あと、ディズニーの「ファンタジア」がアメリカで上映した時に
家族向けの映画なのに映画館がヒッピーで溢れかえったなんて話があったなあ。

なんて妄念と共に日常を暮らしていたら、答えはここにありました。

伊豆高原 

アトリエロッキー万華鏡館

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おっと写真違い



アトリエロッキー万華鏡館
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万華鏡、その手があったか。
覗き込み、筒を回転させるだけで眼前に広がる
極彩色に彩られたサイケデリック曼荼羅の世界。

万華鏡に魅入られた館長が自作した様々な万華鏡が所狭しと並べられ
来訪者をトリップ付けにせんと手ぐすねを引いている。


さらにここの名物は世界最大の万華鏡「SPACE WALK」。
もはやのぞくのではなく、万華鏡の中に入って曼荼羅を愛でるという
人智を超えた代物。
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まさに世界中の万華鏡のランドマーク、万華鏡の聖地。
疑似トリップ感を求め、朝も早くに伊豆くんだりまで出かける価値は
充分すぎる程に存在するというものだ。


万華鏡はとってもデリケート。かつ艶やかな美しさの中に人をトリップ地獄に
引きずりこむ危険な毒の刃を隠し持つ大人のエンターテインメントである。

したがって

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ノーコン幼児お断り。わんぱくなお子様には残念だがこの日の口惜しさを胸に
大きくなったらぜひとも再チャレンジしてほしい。


さあ、レッツ、トリップ
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入場券を購入した瞬間、館長自らお出迎え。館内の万華鏡ラインアップを
快活な弁説でプレゼンテーションしていただく。お客さん一人一人に
こんな事してるんだろうか。とてつもないエネルギー。ほとばしる若々しさ
これもトリップの賜物に違いない。

入口すぐには館長自作のオリジナル万華鏡達がズラリ。
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スフィンクスでトリップ
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その上のウィットに富んだジョークでもトリップ。
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モアイもトリップ
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ウィットでもトリップ
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トイレだって
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電話だって
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ちらし寿司だって
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みんなみんな
回っているんだ、万華鏡なんだ
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あつく語る館長の背中
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自らを万華鏡化する事も可能 おお、グッドトリップ
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(ポーズは館長のとっても熱心な指導によるものです)


ひとしきりトリップを楽しみ、頭の中が万華鏡になってきたところで
館長が別室へと手招きする。
いよいよ、世界最大の万華鏡、『SPACE WALK」
ドアを開けて中に入ると三角形の形に張り合わせられた鏡が奥に向かって
まっすぐに伸び、約10m向こうに様々な極彩色に彩られたオブジェクトの
入った球体が見える。

つまりばかでかい万華鏡の筒の中に入った状態。
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明るいときの写真撮り忘れました。こんな感じ

これがスタートすると、あたりが暗くなり、
前方の球体が回転をはじめ、それが三面鏡にリフレクトし
えも言われぬ世界最大のトリップを堪能できるのである。


そんじゃ、スタート

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うわ。

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うひゃー。
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サイケデリック、グッドトリップ!

しかもこの演目中はなんか宇宙的なポリシックス的なおねいさんの
アナウンスが流れており、そのアナウンスによると、同じ模様がでる確率は4600億年に1回なのだそうだ

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アナウンスは語る。
「もし、同じ模様がご覧になりたければ4600億年後に
またおいでいたたければ可能かもしれまん」


こうしてとても壮大なおやじギャグで「SPACE WALK」が幕を閉じた頃には
小生はすっかり、万華鏡トリップのとりこになってしまった。
合法的だけど常習性あるねこれ。




すっかりカレイドジャンキーになってしまった私が館長に
「もうたぶん、カレイドスコープが無いと手足ががたがたいっちゃうかも知れないん
ですけどどうしたらいいでしょうか?」と相談したところ、

「いいのあるよ」

と紹介されてゲットしたのがこれ


人呼んで「テレイドスコープ」
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この覗き窓から奥を覗き込むとこの世の森羅万象が万華鏡になってしまうという
カレイドジャンキー必携のアイテムである。
軽量、コンパクトであるため、街でも山でも、海でも、お手軽にグッドトリップが可能だ。



バスタオルだって
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ほら万華鏡
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我が家のimacも
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ほら曼荼羅。
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価格は3600円也
大体の人に高いと言われるんだがなんでだろう。
だっていつでもなんでも万華鏡にできるんですよ?

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2010年7月29日 (木)

ポニョログタコログ(タコの章2)

立派な水槽で大なり小なりの海洋生物が息づくリアルを展示し
コロッセオを思わせる広大な屋外プールでイルカ達が躍動する。
とってもちゃんとした水族館、名古屋港水族館。

おんなじ事ばっか繰り返し書いているが、あの時、この100倍以上、
頭の中でこれを繰り返し繰り返しつぶやいていたのだから致し方ない。

そんな思いで閉館時間と戦いつ期間限定の特集コーナーを求め、
館内をさまよう。

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スミと墨をかけたユーモラスなタイトルと前衛的なポスター。

吹き抜けの中空にはダイオウイカがのたうつ。

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入口は近い。



「求めよ、さらば与えられん。 尋ねよ、さらば見出さん。
門を叩け、さらば開かれん」

エスカレーターを駆け下りると
マタイ福音書の文句と共にイカ・タコの世界の入口はその姿を露にした。


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屋台村でしょうか。

無機質、無表情なタイル壁、床面、スチールフレームのエレベーターなどのマテリアルにすっとんきょうにかぽっと口を開けたローカル感満載のファサード。

ちょうちんとかのぼりの「焼」はまずいんじゃねえか「焼」は。

一度入ったら何か注文しないと出てこれないような感じをむらんむらんに醸し
出している。

しばし躊躇したもののまあ最悪レモンサワーと一夜干しだけちょっとつまんで
おあいそすりゃいいかと考え直し、ここが水族館である事などすっかり失念して
のれんをくぐる。

そんな感情に気圧されて、すっかり心の戦闘準備がとれていなかったのは
今思うと不覚の極みであった。

イルカショーでお姉さんがのたまわっていた「それ」は入場した小生の
視覚に出会い頭に襲いかかってきたのである。

特別展示テーマ

「人間がタコやイカの等の頭足類のような身体だったら」

骨のないシンプルで運動能力に優れたしなやかな肉体で海洋を駆け巡る、
それはまさに進化であって。

キューブリックやクラークもかって夢想した人類進化の未来形に違いない。

そんな僕らの夢が今ここに可視化されるのだ。





ダコ人間









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入口をくぐるとすぐ左手にそれは寂寥感と共にぽつりと立っていて。

辺りにはひとっ子ひとりいない。

ここを通過する群衆達は一瞥を加えると、そこには何も存在しないのだと
なーんにも見なかったことにして無言で足早にブース奥の生態展示コーナーへ
と消えてゆく。

ざんばら髪の頭頂部からまっすぐに、狂ったように、久保田早紀のように
広がり伸びる「愛の手」

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斜め上方から当てられたライティングが作り出す光陰のハイライトと
ハリボテ感は横溝正史にも通じる不気味さ。

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これはタコ人間というよりも完全に猟奇殺人である。


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まゆげはキリッと劇画チック

静かながらも深い哀しみをたたえた瞳はどこか焦点が合わない。

撤去された後もこの視線だけは永久にここに残りそうな気がしてならない。

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たくましい胸板にぶら下がる、どこかオーシャンな感じのネックレス。
生前というか前身はサーファーか何かだったのだろうか。
今やったらそれはそれで上手く波に乗れそうだな。


市中引き回しの上、獄門刑となった兜首の罪状・素性を民衆に知らしめるかの様に
引っ立てられた看板。

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人間、タコ、そしてタコ人間の部位相関図 こういう事であるからして、これが
ほんとの頭足類とでも いいたげな

なぜかこちらの図版のタコ人間は石立鉄男チックだ。


南無頓生菩提(なむとんしょうぼだい)

殊勝らしく念仏など唱え、兜首を後にして何事もなかったように
生体のイカが水中でホバーリングしているのを身じろぎせずに
眺めていたんである。

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名古屋港で目撃したトラウマ必至のローカル企画。

名古屋港水族館のコンセプトを受けての

「現在の情報過多社会に象徴される作為された仮想現実ではなく
 海洋生命のリアリズムを体感できる希少な場所。
それが名古屋港水族館 ブラボー。狂おしい程にちゃんとしてます。」

あらためて前言撤回ってことで。

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2010年7月24日 (土)

ポニョログタコログ(タコの章 1)

おお!深海魚(名は忘れた)のかっちょいい模型!
すげえメカニカル!

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なんて屋外のメインプールへの道すがらで発見した展示物を
閲覧してはしゃいだりしていたら 開演時間は刻々と迫り、転がり込む
様にして会場に入場すると うひゃあ、豪華、ビッグスクリーンをバックに
従えた想像を絶する一大パノラマ。

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アリーナと見紛うばかりに階層を連ね、巨大プールを半円状にぐるりと囲む
観客席は、蓄肉の腸詰めを炙ったものを、真ん中にスリットをいれたパンに
キャベツ等の野菜と共に挟み込み、ケチャップ、マスタードを塗りたくった
ファスト・フード、 すなはちホットドッグをほうばりながら麦酒を手にした
オーディエンスでわきかえっている。

プール奥の水門の向こうでは、西に傾きかけて少し赤みがかかった
陽光に、美しい流線型で構成されたダークグレーの身体を
きらめかせながら、バンドウイルカ達がウォーミングアップの少ジャンプを繰り返す。

いつの間にやら会場に轟く「Wild Thing!」の大合唱(嘘)

お膳立ては全て整い、ボーダーシャツに身を包んだMCのお姉さんが
ステージ中央でイルカショーの開演を告げる。

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オープニングで歓声に包まれながら躍動感豊かに、しなやかなジャンプを見せる
バンドウイルカ達。すげえ、はええ、たけえ。写真ないけど。
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現代の水族館におけるイルカショーに欠かせない要素。それはイルカの他に
もうひとつ「イ」で始まるものがあって、それは


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イケメンである。

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このイケメントレーナーとボーダーMCのナビゲーションによって
「イルカの身体測定」が行なわれる。

竹ざおの親分みたいのをあてて体長を測る。
「うわあ、思ったよりずっと大きいんですね」

専用の測りの上に上陸、体重を測る。
「ひゃあ、重いんですね~。」

牧歌的、ほのぼのとした温かみに包まれながら事は進行。
とんだり、はねたりといった身体能力のアピールだけがショーではない。

仮想現実に埋もれたこの現代社会に育つ子供達に自然のリアルを見せ、
虚構と現実を埋める。これは名古屋港水族館に課せられた使命なのだから。

で、次なる題目はイルカの体温測定、これは体温計を脇または口に挟み込む
いわるゆる人間の体温測定とは微妙に所作が違う。

イケメンの説明。
「イルカをあおむけにして細長い管状の体温計を腸のところから中にいれまーす」

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イケメンが言葉巧みにかぶせたオブラートをMCのお姉さんが間髪入れず、
素手で鷲づかみにしてひっぺがすように「リアル」をつきつける。

「なるほど!肛門ですね。」

人当たりの良い営業スマイルでにこやかに、平和理に事を進めるだけがショーではない。仮想現実に埋もれたこの現代社会に育つ子供達に自然のリアルを・・・・(以下同文)


そんなこんなでイルカ達の体術をフルに活かした大ジャンプ等でショーは大団円。

いやーよかったよかった。
時計を見ると閉館時間も近い。

スタジアムの皆で共有したこの感動をお土産に名古屋港よいざ、さらば。
と腰を浮かせかけた時、ステージからお姉さんの聞き捨てならないアナウンス

「ただ今特別展示企画として<おもしろさはオスミつき!、のぞいてみよう
イカ・タコの世界>を実施中です。」

タイトルはしょうがねえが要するにどっかそこらで
軟体動物、頭足類、ようするにイカとかタコを集約して光るのやらのびるのやら
スミをはくのやらを展示しておるんだろう。といったごくありふれた解釈ならびに所感。

ここまでは。

次の一言は一寸先の未来を変革するに充分すぎるインパクト。

 

「ここではいろんなタコ・イカ展示に加えて、 もしも、人間が頭足類のイカや
タコのような身体だったらどうなるのか?

というテーマで作成したタコ人間の模型も展示しています。
ぜひ お立ち寄りください」


人間が

イカ・タコのような身体だったらどうなるのか?


虫一匹殺さない顔して何いっとるんだこいつは。
どうなるのかって、
なんの因果でそんなもの検証するに至ったのだろうか?

稲妻のような、怒りにも似た、感情が
全身をつらぬく。

立ち寄らいでか!

ひょっとしたら、この歴史的快挙を目撃する為に俺は
カート・コバーンの生まれ変わりとしてこの世に生を受けたのかも知れない。
生存年かぶってるけど。

えー以降はまた次ですね。

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2010年7月19日 (月)

ポニョログタコログ(ポニョの章)

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名古屋港水族館

名古屋港のふ頭に海洋博物館、南極観測船ふじの永久係留、名古屋港
ポートハウス等 の施設と共に一大ランドマークを形成している。

地元名古屋の海にはじまり、北極、南極に至までの海洋に息づく豊かな生命の
息吹を 展示し、その躍動感、多様さに想いを馳せることができる。

さすが名古屋最大の海洋施設、WEBサイトなんかもとってもちゃんと
しております。

「名古屋港水族館について」序文より

最近の映像技術の進歩は世の中のさまざまなことをバーチャルという作為された仮想現実の世界で包み込み、見ている人々をして何やらすべてが解ったような気分にさせてしまう危険をはらんでいます。そして創られたイメージの世界はいつしか独り歩きを始めます。・・・

(途中略)

・・今日この虚像と実像のギャップを埋めるものは、本物の生命の飼育展示やその世代を重ねる連続性を見せようとしている水族館の役割であり、それは現代社会の中でとても大切な責務を担っていると考えています。(以上)

現在の情報過多社会に象徴される作為された仮想現実ではなく
海洋生命のリアリズムを体感できる希少な場所。それが名古屋港水族館 
ブラボー。狂おしい程にちゃんとしてます。


もぎりを通過し、入場するといきなりの水槽にこの後どう育ってゆくのか
得体の知れない子供達の人だかり、歓声、奇声。それをいざなうように
純白のティーシャツを着た小太りメガネのアルバイトが叫ぶ。

「ただいまよりこちらの水槽でポニョ泳ぎま〜す」

ポニョ 泳ぎます。

ただ今から、こちらの水槽で

くそまじめな顔して何を言っとるんだこいつは。
ポニョとは世を席巻した、例の崖の上のやつを指しているのは明白。

仮に聖徳太子が賜ったってアホに聞こえるこの口上。
ぜひともその真偽の程を見極めて、不備あらばすぐにでもチケットを
かなぐり捨てて 消費者センターやポリスに駆け込まんと意気込んで、いい大人が
群がるガキをかき分け かき分け、件の水槽へと向かい、最前列で縦長の水槽を
睨み上げると。

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ポニョ、ポニョ、ポニョ魚の子

ポニョは目鼻がついて人語を解すものの、幼魚であるといった内容の
テーマソング とともにポニョ降臨。


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糸など無い!


歓声!騒乱!狂喜乱舞。

ひと泳ぎして昇天

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だから糸など無い!

アニメーションというバーチャルな空間でのキッズのアイドル「ポニョ」が
2Dの世界を抜け出し、実態化した瞬間の喜びを老若男女が共有化していた。

いやーよかった。堪能した。

で、

名古屋港水族館のコンセプトを受けての

「現在の情報過多社会に象徴される作為された仮想現実ではなく
 海洋生命のリアリズムを体感できる希少な場所。それが名古屋港水族館 
ブラボー。狂おしい程にちゃんとしてます。」

前言撤回ってことで。

携帯端末機のコマーシャルフィルムでおなじみのベルーガ(シロイルカ)は
ふつーにかわいい。

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餌をバキュームする(実際には一度水を吹きかけて水流を攪拌してます)
地味ながら見応えのあるパフォーマンス。

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シャチの生態を説明する3Dムービーもこんな必要あるのかって程豪華

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上映の途中で場面暗転

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内蔵表出、こわっ!


ダイオウグソクムシは
久保田早紀よろしく両手を広げ、鳥や雲や夢までも掴もう
としている。深海の底で。

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ジャンピエール・ジュネ感あふれる潜水服

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ウミガメ水槽に嬉々として駆け寄っていった子供が 半泣き状態でこちらにリターン。

この瞬間、涙と引き換えに彼はなかなかに得がたい事を 学んだのである。

そう、実はウミガメの顔はワルイという事を。

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目の回りの黒ずみは明らかに飲み過ぎの兆候を現している。
これを見たら誰もが思う。

こんなもん寄ってたかっていじめる豪気な子供なんていやしない。
助けてもらって竜宮城にエスコートなんて甲斐性も持ち合わせちゃいないだろう。

大自然のリアリズムってやつである。


と、こんな感じで広大な名古屋港水族館を満喫していると
館内放送とともに屋外ステージへと人がわらわら流れだす。

水族館の醍醐味といえばやはり、イルカのショー。
遥か名古屋にてイルカの大ジャンプを夢想する。
イッツ・ショータイム

続きます。

2010年6月27日 (日)

イエス!ウィーアーパラサイト!

とある打合せにおいて、とあるコンサル業を営む某氏と会話していた時の

印象的な一言、

「まあ、コンサルなんて寄生虫みたいなもんですよ」

ちなみにその御仁は頭脳明晰かつ誠実対応、あまたの玉石混合からなる

コンサルタント界において、顧客からも絶大な信頼を勝ち取っているビジネスマンの

鏡みたい なお人であるのだが、まあ世間一般の視座でいうコンサルのイメージだと

官僚が天下りして甘い汁を吸うときに名刺に記載してあったり、なにかと芳しくない

事を皮肉ったブラックジョークだと思われる。

しかしもっと大局的に言えばですよ。我ら人類だってこの母なる地球に

寄生しているようなもんであるし、いい年こいて親元から離れずに封録を

むさぼっている状態をパラサイトなんて表現したりするし、いわんや自らの

子孫ですらそんな事になるかもしれない可能性を常にはらんでいるわけで、今の

世において生きるという事は自然、人工物をはじめ、自分以外のなにかと関係する

事、寄生し、寄生される事に他ならないのではないか。

そんな悶々とした思いに何がしかの光明を見いだすべく、

小生は目黒行きの切符を握りしめたのであった。

(注)この先は一般的な良識を持った方には気持ち悪い、趣味の悪い画像が

天こもりです。ほそくてながくて白いうねうねしたものとかダメな方は

見ない方がいいです。まじで。

 

この男にも許されない

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てゆうかこいつの場合「所持」っていうんだろうか


そんな哲学的な考証味のあるポスターを横目にみながら、権之助坂を下り、

目黒通り沿いに歩いてゆくと、左手にそれは現れた。

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財団法人 目黒寄生虫館
世界で唯一の寄生虫の博物館。

1953年、医学博士亀谷了の私財投入によって設立されて以来、

世界有数の 寄生虫研究機関として、膨大な寄生虫関連の資料、標本を有し、研究、出版活動においても世界をリードしてきたこの特異な記念館で、他者とのつながり、関係性というものをあらためて見直そう。寄生し、寄生される事の素晴らしさをかみしめよう。


ロイコクロリディウム!!特別展示もやってます。

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寄生の世界は騙し、騙され、寄生虫の叡智を感じ取るんだ!

 

ドアーをくぐり抜けるといきなりグロテスク三昧のパネルが、自由生活から
寄生生活への転向の系譜。進化の過程の中で全動物のおよそ6%を占めるに
いたった寄生生物。
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前言撤回「寄生虫の叡智」なのではなく、「寄生こそが叡智」なのである。


それはそれとしてゴリラの目はうるんでいてかわいい。

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反対の壁面には、ゴイサギのパネルが。
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シュッとしてかっこいい

腰元にはなにやら2種類のボタンがあしらわれており、「開く」のボタンを
ポチッといくと、

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ズゥオーンという重低音と共に、ゴイサギ様はご開帳

でました。ゴイサギパラサイトマップ

ゴイサギ様のノーブルな出で立ちも寄生生物にとっては
三食付きの快適な居住区、G(ゴイサギ)LDKと化す。

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目に寄生とかやめてほしい、ぞわってなる。

さして広くないフロアーには人体、動物あまたに寄生し、生を営んでいいる
寄生虫の液浸標本達がずらりとたち並ぶ。

ハリガネムシ。

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カマキリの腹からにゅっと出てくるあれ。昆虫の体内で育ち、やがて水中に帰るためにカマキリの脳内に到達し、洗脳せしめて水際に向かわせるという遊星からの物体Xみたいな恐るべし寄生虫。

左側の標本の「女児が吐出」ってのがとても気になる。こわい。

コバルトブルーの後景に美しいボーダーを描くマンソン裂頭条虫

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「ヘビはやっぱり生で!」っていう奇特な御仁は要注意

2F展示室への登り口には寄生虫、そしてその媒介主の拡大模型を展示

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パラサイトピッツァ

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巨大モスキート。

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一口で貧血おこすくらい血液を奪われる事は必定也。

2Fに上がるとアカデミックに寄生虫を探求できるパネル・標本スペース

必見はため息がこぼれる程に美しい日本海裂頭条虫、いわゆるサナダムシの

見本。その長さ実に8.8m。

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「日本海裂頭条虫(にほんかいじょうとうれっちゅう)」

いやかっこいい名前だ。頭に「財団法人」とか付けたくなりますね、

ならないですか、そうすか、わかりました。

サプライズは隣接の「体感」コーナー。
このサナダムシの常軌を逸した長さを間近に体感可能なアトラクション付き

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要するにヒモですが。
本当の意味での「体感」とはその長い条虫が体内にパラサイト

している様であるがそれはおえっとして涙をこらえながら

カンピョウかなんかだと思って飲み込んでもらうしかない。


オリジナルグッズも絶賛発売中

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ガイドブック、ポストカード、定規をゲット

このフロアでは多種多様な寄生虫たちがパネルで詳しく解説されており
マニア垂涎ものではあるのだが、何も構える必要はない、感じるだけでOK。

なぜなら寄生虫達は名前だけでもとってもかっこいいからだ。

サバとかで有名なアニサキス

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「アニサキス」

かっこいい。

古代ローマな感じの格調高さだ。思わず叫びたくなる。

「アニサキス、 お前もか!」


既出だがマンソン裂頭条虫

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「マンソン裂頭条虫(れっとうじょうちゅう)」

かっこいい

「マンソン」の狂気的、悪魔的な(まあ、チャールズマンソンだが)
インパクトの強さに後半の和名「裂頭条虫(れっとうじょうちゅう)」が負ける

事なくしっかりとバランスを保っている。

名前だけ聞いたら寄生虫というよりも「グエムル 漢江の怪物」を想起してしまう

ような危なさに満ちている。



オール和名だって負けてはいない

「有蕀顎口虫(ゆうきょくがっこうちゅう)/剛蕀顎口虫(ごうきょくがっこうちゅう)」

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かっこいい。

有蕀、剛蕀。運慶、快慶を思わせるこの語感の良さ、力強さはまさに
寄生虫界の金剛力士。
ゲートキーパーとして君臨し、外敵の侵入に目を光らせているに違いない

って思ったがよく考えたらこいつらが外敵そのものだ。

これもお気に入り

「ベルツ肺吸虫(はいきゅうちゅう)」

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「サワガニ」「カワニナ」、陽光がうららかにきらめく水辺の生態系
に潜んだ殺しの刃。それがベルツ肺吸虫。

ベルツなんてダンディすぎる。ひたすらかっこいい。

サルカニ合戦ってただでさえ陰鬱な話だが、猿への復讐にこのベルツ肺吸虫を
用いたりすればよかったのに、とかもっと陰鬱な妄想をかきたてられる。

エキノコックス

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スマート&キュートな語感、アニサキス等と同じく、
女性にはこちらがオススメだ。

北海道で主にキタキツネに感染する。
おしゃれなネーミングとは裏腹に、ヒトに感染すると肝臓から脳、骨、心臓などに

寄生し、癌のような病巣を形成する恐ろしき殺傷能力を誇る。

いやあ、恐い、恐ろしい、キツネ

自然の摂理に違反したものには手痛いしっぺ返しが待っている。
かわいいから、かっこいいからといってキツネとのむやみな接触はいかん。
禁断である。

と心に固く戒律を定めながら過去の写真を整理していたところ
蔵王キツネ村にてキツネたちと戯れている写真がわんさか出現。

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カモン!エキノコックス!

寄生し、寄生されてぼくらは生きるのさ。

<注意>蔵王キツネ村はきちんとキツネ達に衛生、防虫処理をしているので
安心してキツネを愛玩できる素晴らしい施設です。

ただ、キツネは近くで見ると恐いです。まあ、野犬ですわ。

2010年6月23日 (水)

マウンテン登頂記 その2

甘口キウイスパ」と。。

極度の緊張という精神状態は往々にして
人の判断力を鈍らせるもので、

前述したように理解の範囲を超越した盛りと風味のスパを
登頂せにゃならんのだから

こう、なんつーんですか、チェイサーっていうんですか?
このアクを中和せしむるにはグイッとコーヒーの力を
借りた方が良いのではないかと考えたんである。
そもそもここカフェーだし。

で、注文
「甘口キウイスパと」。。

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ウィンナーコーヒー。。

 

なんともクリーミー、かつスゥイーティー。
チェイサーどころかもはやエフェクター。
しかも名古屋のカフェの慣習として、俗情として、コーヒーを
注文するとサービス精神旺盛なサイドメニューが提供されるらしく
ビスケッツとシフォンケーキまで揃いぶみ。

ここに「甘口」キウイスパなんて並んだ日には
一瞥しただけで血糖値は正常な成人男性のそれを軽く2~3倍は上回るで
あろう 眺望となる事はもはや火を見るよりあきらか也。
ラグジュアリーな程に致命的なミステイク。

「やんぬる哉」

まだ始まってもいないのに、はやくも絶望の辞が口をつく。
そして 自らの手によって上げられたハードルの高さを想像する間も
なく「それ」 はやって来た。

ずばん。

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甘口キウイスパ

でかッ!!

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言葉を失う迫力。

頂上に向かう傾斜は比較的なだらかではあるものの
登り口部分にそびえる5つの雪山はこの部屋の熱気と麺の熱さでいつ雪崩を
起こしてもおかしくない状況。
さらに大量の油でぬらんぬらんしているキウイ練り込み(!)の太麺は
いかなるルートを設定しようとも登山者の喉にまとわり付き、喉を通過したとしても
大量の油っけで胸を焼き焦がすに違いない。

極め付けは頂上付近に鎮座ましましているパイナップルのアイス・バーン
生クリームとパイナップルと、ぎとぎとキウイ練り込み麺とサクランボの取り合わせ。
不協和音にも程がある。

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幾多の冒険者達の行く手を遮り。ロマンを打ち砕いて来た大秘境の全貌が
ここに姿を現したのであります。

何分、いや何秒間であったろうか、そのあまりの難所っぷりにアホみたいに口を開けて
ボーとしていたが、俺は何しに名古屋くんだりにやって来たのだ、歴史に名を刻む為じゃあ
なかったのか(えーと念の為、仕事できてます)のぼり始めてもいないのに怖じ気づいてどーする。

男が命を賭するに値する場所。
それが喫茶マウンテン
それが「甘口キウイパスタ」

いざ、行かん。

てな感じでしゃにむにダークグリーンの光沢麺にかぶりついたのであった。

。。。。

。。まずい。

そして。。。ぬるい

キウイ麺(キウイ味全然しません)の放出する地熱により早くもクリームおよびキウイ果汁は 「激ヌル」状態となっており、雪山は早くも半壊状態。 
雪崩となって とろとろと斜面を流れ落ち始め、油と変に絡まり出す。

そんなカオス状態になったスパを口に入れる度に
じんわりと広がる生あたたか〜いクリームの甘みにキウイの酸味がみずっぽく
ジュンと重なる。で、油のこってり感が口内の粘膜を襲う。

瞬く間に肌は紅潮、体温が急激に上昇し、全身から汗が吹き出す。
血糖値が確実にどうにかなっている。ヘモグロビンが悲鳴を上げている。
このまま新陳代謝が極度に活発化し、酸欠状態になれば、頭痛、吐き気、めまい等、
高山病の諸症状を誘発する危険大。

たまらずウィンナーコーヒーを口に含み、それチェイサー。

あまっ!

それでも油のうっとおしさは少なくとも中和。
でもこれと戦うには最低でも黒烏龍茶くらいは欲しいところ。

そして更に萎えさせるのがこの常軌を逸したボリューム。
進んでも進んでもゴールが見えない。
雪中行軍、サルガッソー。いかようにも例えがたい先の見えなさといったら。もう。

 

たまらずビバーク
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ビバークのお友はカート・ヴォネガット。
全然内容が頭入りませんが。

再び登頂を開始し、いつ果てるとも知れぬクリームぎとぎとパスタにいやけが差し、
こちらも雪崩によってクリームまみれになったパイナップルのアイスバーンを
先に攻める。

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これまた難所。
なまあたたか~いパインの甘酸っぱさに生クリームのぬたぬたした甘さ
が襲いかかってくる。カロリーの大洪水は着実に体力を奪い取ってゆく。

小学生の時に水道の塩ビ管を除きこんだら中にいたヘビに襲われた。

サッカーチーム。炎天下の中での猛練習。喉がからからで死にそうになった時に父兄から
差し入れられたのはメロンパンだった。

幼き頃の想い出がだんだん蘇ってきた。走馬灯の始まりである。
かのジョージ・マロリーもヒマラヤのセカンド・ステップで死に彩られたこの幻影を
体験したのだろうか?

パイン攻略を半分で挫折し、走馬灯が遂に高校時代まで進行しながらも
牛歩状態でパスタを攻略。
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もさり

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もっさり

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四肢が麻痺してもう味わかりません。

なんやかんやで
残すはセカンド・ステップのパイン半分と頂上にそびえるチェリーのみ。
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さあ、ゆくぞ!

ビバークしてから。

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ビバークのお友はカート・ヴォネガット
もはや表紙を眺めてるだけ。

いよいよの覚悟を持って山頂へ。
ピッケルを突き立てるようにフォークでパインを貫き、
持てる力を振り絞って口に押し込む。

登頂開始よりおよそ1時間、ついにパインのハードバレーを攻略した
小生は倒れ込むように最後のチェリーをほうばる。

ああ、いろいろあったけどチェリーだけは馬鹿馬鹿しいくらいに純粋にチェリーだ。
うまい。甘酸っぱい。疲労困憊の四肢に染み渡る。

登頂の記念に星条旗とかはないので種と柄?を中央に配置。

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単独登頂成功。

地上の最高峰、孤独と死の幻影に耐え、到達したものにだけが味わえる光景
、充足感。何ごとにも例え様の無い、死にたくなる程の神々しさ。
エベレストから下山途中に滑落死を遂げた、伝説の登山家、ジョージ・マロリー
の気持ちが良くわかる。彼は魂となって、そこから、もっと高い所にその視座を
求めたに違いない。

いやー、一介のサラリーマンなのにマロリーだよ。達成感ばりばりだよ。
でもこちとら「ごっこ」なので神様になる訳にもいかず、
あと席をまってるお客様の為にもとっとと下山しようそうしよう。

とお伝票に手を伸ばすとそこにすっかり忘れていた「あれ」が鎮座ましましていた。
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シフォンケーキ

目をつぶり、なかった事にして店を出ましたがまあ、登頂コンプリート
でいいと思います。